小さな博物館運動

2019年

国宝・金印レプリカ贈呈式&立志発表会
in 天神エルガーラホール

2019年2月23日 福岡市立小・中学校11校

2月23日は金印出会いの記念日です。1784年のこの日、志賀島で金印が発見されました。これを記念して、金印倶楽部は毎年2月23日に金印レプリカ贈呈式を実施しています。
今年は天神エルガーラホールに会場を移して、福岡市立小・中学6校に贈呈、また中学5校の生徒代表が立志発表を行い、発表した生徒たちにも金印レプリカが贈られました。

参加校は、金印レプリカ贈呈式が西都小学校、壱岐、梅林、香椎第二、多々良中央、平尾中学校。
中学2年生の各校生徒代表による立志発表は高宮、千代、当仁、博多、吉塚中学校。併せて教諭27人、生徒99人が集合し、父兄の方々も来られました。

はじめに当倶楽部の出光会長から生徒たちの夢や志を応援する挨拶と金印レプリカ贈呈がありました。
続いて神田紅さんと金印亭紅梅さんによる講談「国宝 金印物語」。
こどもたちは初めてナマで聞く日本の伝統話芸の軽妙、かつ博識なやりとりに、歴史をつくってきた先人たちの人間ドラマを身近で感じたようです。
立志発表は生徒代表5人が登壇しました。ひとりの持ち時間5分に、それぞれの夢や志、実現への覚悟と決意が満ち、会場全体から大きな拍手がわき起こりました。父兄の方々のからだの中にも熱いものが流れたのではないでしょうか。
「大人になる志を発表する場で、他校の生徒たちと横のつながりができてよかった」と教諭の皆さんにも好評でした。
最後を締めていただいたのは、元松下政経塾副塾長、志ネットワーク「青年塾」代表の上甲晃氏の「励まし講演」です。
できるだけ大きな志を持ってほしい。志が自分を導き、将来を左右する。そのことをさまざまな実例を挙げて紹介しながら、「人は自分の思い以上の結果は残せない」と繰り返し語りかけていました。

志を立てて、この日に臨んだ生徒たちには、いつまでも記憶に残る応援の言葉になったことでしょう。

国宝・金印レプリカ贈呈式
in 宮竹中学校

2019年1月31日 福岡市立宮竹中学校

1月31日(木)、福岡市立宮竹中学校で金印レプリカ贈呈式と立志講演会を行いました。この活動は一昨年2月にスタートして、同校が18番目になります。金印倶楽部の新年度は毎年1月1日からなので、今年度初の立志支援事業です。
参加したのは2月23日に校内行事の立志式を迎える2年生155名。学校側の意向は、本番前にいま一度、立志について考える機会にしたい、ということでした。
はじめに当倶楽部の権藤宣威理事長から櫻木陽二校長と生徒代表2名に金印レプリカを贈呈。
権藤理事長から金印にまつわる歴史の話、先人たちの志、日本の未来を支える生徒たちへの期待の言葉がありました。

続いて、当倶楽部の島田隆士副会長(福岡運輸ホールディングス最高顧問)による講演会があり、演題は「少年よ、大志を抱け」。
壇上に掲げられた演題の墨書も、島田氏の手によるものです。
島田氏は前回の多々良中学校でも講師を務めましたが、今回は櫻木校長のご要望に応えての登板でした。

幼少のころ、小学校、中学校の地域の環境は、早くに父親を亡くしたご本人の言葉によると「よく不良にならなかった」というほど。そこを乗り越えたのは「自分の身は自分で守れ」いう母親の言葉、そして中学時代から熱中し、高校では全国大会に出場した部活のバスケットボールでした。

社会に出てからの話のほんの一部を紹介すると、「高校3年生のとき、自分の力で生きる、世の中の役に立ちたいという志を立てた。(営業で)モノを買ってもらうよりも、その前に自分を買ってもらうことが大事。そのためには自分を磨かなくてはならない」。
そう考えて、能、狂言、コンサートに足を運び、ジョギングや英語の勉強も始めたとか。

生徒たちは「社会に出て、立志の実現にチャレンジする大人の姿」が将来の自分と重なるように見えたかもしれません。
「聞くではなく、聴くこと。人の話を耳と目と心で聴く。そうするとたいていのことは解決します」というアドバイスも。どれかひとつでも、この日の言葉が生徒たちの記憶に残ってくれたらいいな、きっと残るに違いない。
彼らの真剣なまなざしを見ながら、そう思いました。

2019年の贈呈校の記録

国宝・金印レプリカ贈呈式&立志発表会、宮竹中学校、西都小学校、壱岐中学校、梅林中学校、香椎第三中学校、多々良中央中学校、平尾中学校